2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

津山の洋学者たち

岡山県、津山市。この地から多くの洋学者を輩出した。江戸時代中ごろから末にかけて、一種の雰囲気が醸成されていたと言える。偉人は多い。その中でも欠かせない人物がいる。「箕作 阮甫(みつくり げんぽ)」だ。もともと津山藩の藩医の家系。12歳で家督を…

津和野の郷土料理 うずめ飯

島根県、津和野には伝統的な郷土料理がある。名を「うずめ飯」という。宮内庁により日本5大郷土料理にも選定されている。 ご飯の下に、みつば・椎茸・にんじん・豆腐・のりなどをうずめ、ダシをかけて食べる。そんな料理だ。なぜ「うずめ」るのか?津和野は…

美作と宮本武蔵

岡山県、美作。ここは剣豪 宮本武蔵の生まれの地である。美作という町は、名前の通り自然豊かな町。そんな場所が宮本武蔵を育てた。 彼は二天一流の開祖。つまり二刀流。それは、故郷の讃甘(さねも)神社の祭りから着想を得ている。ある時、彼は太鼓をたた…

おかめの話

今出川千本に「千本釈迦堂」という寺がある。応仁の乱の戦火を免れ京都では一番古い寺とされ、本堂は国宝に指定されている。ここは現代人にもなじみがある「おかめ」の話が伝承される。ここの本堂を造営する際、大工の棟梁であった長井飛騨守高次が代りのな…

四神と京都

京都は設計思想に風水を至る所に取り入れている。御所を中心として、東に青龍、西に白虎、南に朱雀、北に玄武。それぞれの神が地形的な意味を持つ。青龍は大河、つまり「鴨川」。白虎は大道、つまり「山陽道」。朱雀は広い平野もしくは湖、つまりかつて京の…

神在月と両祭神

10月はすべての神様は出雲大社へ集合する。故に島根県では10月を神在月というが、それ以外の地方では、神無月と呼ぶ。ただ、一人の神様だけ例外がいらっしゃる。長野の諏訪大社の「諏訪明神」。あまりにも大きな体であったため、それに驚いた出雲に集ま…

金沢という町

古来、城造りをする際、風水による方角を気にするものだ。一番重要視されたのはやはり、鬼門、東北の方角。京都で言えば、比叡山。東京で言えば上野寛永寺。何かと宗教的・精神的支柱になるような施設が配置されている。金沢と言えば、東北の方角には前田利…

武田家の盛衰

戦国の世。山梨県一体を制覇していた武将、武田信玄。一時は上杉謙信とならんで、智将・猛将と呼ばれたがその反映は一時的なものだった。長篠の戦いで武田勝頼が織田信長と決戦し、その鉄砲隊にことごとく武田兵は屍となった。武田信玄は当時、若かった勝頼…

呉という町

戦艦大和で有名な広島の「呉」。この町はなぜか病院が多い。明治以来、軍港として栄え第二次世界大戦を経験し、今なお造船所としての街を保っている。もとは小さな漁村であった。それを時の司令官、東郷平八郎が鎮守府に定め一気に栄えることになった。瀬戸…

山中鹿之助と鴻池家

山中鹿之助。尼子義久及び家久に仕えた出雲出身の家老。尼子家再興のために尽力した彼の功績はかなり有名で、「我に七難八苦を与えたまえ」と天に叫んだことも現在に伝えられる。そんな彼の墓は全国に何か所かある。中でも京都の大徳寺に玉林院という塔頭が…